塩野七生著「ローマ人の物語8」
2023-05-05


禺画像]
「ローマ人の物語・第8巻」を再読した。文庫本43巻の超・長編の作品である。43巻の内6巻がひとりの人物に焦点が充てられている。言うまでもなく古代ローマの傑出した英雄ユリウス・カエサルである。第8巻のサブタイト「ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)」に示されるようにこの巻からカエサルが登場する。
 文庫本の表紙裏の”解説”が以下のようにこの巻の狙いを端的に表現している。「紀元前100年、ローマの貴族の家に1人の男児が誕生した。その名はユリウス・カエサル。共和政に幕を引き、壮大なる世界帝国への道筋を引いた不世出の創造的天才は、どのような時代に生まれ、いかなる環境に育まれたのか。」
 作者はこの意図をもとに、この巻ではカエサルの幼年期から37歳までの青年期後期までを丁寧に辿った記述を綴っている。巻末では女性関係とお金にだらしないカエサルの負の部分も余すところなく描いて見せることも忘れない。
[書評]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット